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レトロラジオ再生行程事例-1 |
◆大正末期から昭和初期にかけて製造された |
当店のお客様が「なんとか鳴らないか?」と
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構造は木製のまな板状のシャーシーに部品を木ねじ留めで配置して表、裏両面から配線をしてあります。 回路構成と部品がマッチしないのは過去に修理や改造を何度か行った形跡があります。 左の緑色のスパイダーコイルは珍しく最もシンプルな同調、 検波回路となります。 再生検波でないと感度が上がりませんから使用真空管から見ても感度、音量とも期待できません。 高声器も振動板が完全に錆びて朽ち果てていますので別の小形スピーカーを駆動することにしました。 |
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←とにかく配線と全部品を取り外し一枚の板にしてしまいます。 真空管ソケットは足ピンがベークライトにネジ止めしていますので、全て締め直しを行います。 |
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←左の電源トランスは大丈夫のようです。 上列のB電源平滑用のコンデンサーはダメです 下の低周波トランスも1次側2次側とも完全に断線しています。 右下は高声器のリード線接続ジャックですが 使い物になりません。 |
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←電源トランスの電圧、絶縁状態は大丈夫でした。 リード線の外被はボロボロでポキポキ折れますので絶縁チューブで補強しました。 | |
元の「まな板」に部品をネジ止めして、ラグ板で電源部と検波・増幅部に分けて配線完了。 低周波トランスは2個ともダメですので、 増幅度は落ちますが、抵抗とコンデンサーによるCR結合にしました。 音出しは簡単、アンテナとしてTVアンテナに接続するとNHK第1放送666KHz(大阪)は左のバリコンの角度で受信、NHK第2放送もかろうじて受信しますが混信があります。 民放は受信不能、感度不足と受信周波数をカバーできません。 当時は全国的にNHKのみの受信だったようです。 使用していた真空管は 4球 UY-27A UX-26B UX-26B KX-112B出力が26Bですからもちろんパワー不足で期待できません。 右のバリコンと中央のバリオーム2個はダミーです。 |
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←問題はラッパ型の高声器のユニットが壊れているためラッパ部の形を生かす為に小形ダイナミックスピーカーを高声器の台に埋め込むことにしました。 写真右のトランスは「ベルトランス」1次側100V 2次側6V/10Vタップ付を流用。 スピーカーは手持ちの6cm~7cm小形のダイナミックスピーカーをつないで最もマッチングのよいタップを選びました。 当然UX-26Bではダイナミックスピーカーを駆動させるパワーはありません。 やさくし鳴ればよいと思います。 結果的にNHK第1放送はまあまあの音量を得ました。 少し音量を絞りたい時はバリコンで選局をずらす状態でした。 |
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←キャビネットを組みたてました。 真空管は 左から KX-112B UX-26B UX26B UY-27A |
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←歴史を感じさせる存在感です。 このラッパの曲線が何ともいえない。
再生修復費用 約\45,000 |
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レトロラジオ再生行程事例-2 |
◆79年前のアンティークラジオ復活術 |
1925年(大正14年日本で初めてJOAKのラジオ放送の電波が愛宕山から発せられました。 ←この風格で5球ラジオは当時かなりの高額品だったようです。(完成写真) |
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←中は非常にしっかりした作りで高品格高品質が伺われます。 ・大型の電源トランス ・しっかりした鉄製シャーシーはエンボス塗装 ・左端のアルミのシールドケースの中は高周波増幅用の同調コイル ・右端アルミのシールドケースの中は再生検波用のコイル ・2個の大型の高級バリコン(再生発振調節用のバリコンはシャーシー内部にセットで計3個) ・中央の2個のやや小さめのシールドケースは 高周波増幅と再生検波真空管用 ・使用真空管は5球です。 UY224 UY227 UX112 UX226 KX112A |
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←ダイアルロープは指針が2つの為かなり複雑になっている | |
←シャーシー内部を見ると過去に何度か修理をした形跡がある。 | |
←鉄製のシャーシーに組込まれていた。 内部はきれいで配線の劣化もひどくない、一応不良部品を発見。 |
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←主な不良部品 は |
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←不良の黒い低周波トランスと上のコンデンサーを取り外すことにする | |
←低周波トランスは入手困難のため段間結合をコンデンサーと抵抗器によるCR結合に改造する、少々ゲインは下がるが仕方がない。 (上の写真との違いを参照) これで何とか受信したがリップル(ブーン言うハム音)が大きく、 B電源回路の一部に200V/33μFを追加 これでピタッと止まった。 |
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←結構いい音がするのでスピーカーを見るとマグネチックスピーカーといえどもNANAOの20cmでなかなかの高級型 | |
(左)高周波増幅同調用 |
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←スピーカーのコーン紙は新品のようにしっかりしていた保管の良さが伺われます。 グリルネットは張り替えることにした。 |
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←完成です 大げさな言い方をすれば奇跡の復活を果たした。 約80年前のラジオと思えないほど元気に鳴っています。 再生修復費用 約\35,000 |
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真空管ラジオの修理ならどんなに古い製品でもご相談 ください。 どうしても修理再生が不可能な場合はレトロラジオの 雰囲気を残しながら、改造をいたします。 「レトロラジオ再生工房」が大正、昭和のロマンを復活 させます。 ご家庭に年代物のラジオなどがございましたら、ご連絡 をお願いいたします。 真空管などが紛失していましても代替えの真空管で間に 合う場合がございます。 top↑ |
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